関西孤独正月2011

関西孤独正月2011(2011.1.7)

〜あらすじ〜
しませいは片道切符で大阪での合宿へと旅立った。そのころKも家族で関西へ来ていた。



*30日*


合宿が終わり、夜行バスで帰る友達を見送る。乗り物に乗っていく人を見送るのってなんだか切ないね。
で、今後どうするか一切考えていなかったのでとりあえずネカフェに入る。
年末年始料金でやたら高かった…。10時半くらいに入ったので思いの外長いstayになってしまったのも痛かった。

31日からはKが京都に行くってことなので、まあ明日からは京都に行くか。ってことでネカフェで京都の宿を探した。

どこも年末年始料金で高くなってたが、何とか大晦日の日の宿は確保。3600円のカプセルホテル。
で、ニコニコで好きな合唱曲聴きながら就寝。木下牧子っていう作曲家がやばい!


*31日*


節約のため朝5時位にネカフェを出て、大阪に別れを告げて京都へ。
今日からはKと合流だ、と思ったが、Kからメールが来て、昼からしか抜け出してこれないらしく午前中は一人で京都を観光することに。

で、バス一日乗車券を買って、四条通り辺りを適当に歩くも、雪がちらつき始め超寒くて、28日は夜行バスであまり寝付けず、29日は合宿で4時まで起きてて、30日はネカフェであまり眠れずで体力が限界に来ていたので、とりあえず休みたくてマックに入って朝マック。


気づいたら寝てて、起きてから前回の記事「関西孤独大晦日2010」を書き終えたら外は大雪!むっちゃ雪積もってて感動!ホワイトハッピーニューイヤーじゃ。
で、錦市場と寺町通りを散策。変な外国物産を売ってる店を見つけて感動した。なんかシウ゛ァ神がトラに乗ってるものすごくシュールなポスターが100円で売ってたから迷わず手に取ったら、店の人に、

「持ちにくいでしょうからよろしければお預かりしていましょうか。」

と言われ、買い物続行の雰囲気になったので、面白いしお土産用に1000円分位買うかと思って適当にエスニック系のインテリアを買ったら2000円くらいになってしまった。ダメだ…。お土産はこれ以上買わないと決めた。

で、Kからメールが来て「やっぱり2時過ぎそう」とのこと。飯食うか悩んだが、節約のために我慢することに。
2時過ぎ位に京都駅に行ったが、K「阪急で来たから今河原町駅にいる」。

で、河原町駅に向かうと、今度はKから「京都駅着いた」というメールが。どっちかは動かないという待ち合わせの基本が出来ていない!ケータイの普及によって待ち合わせが出来なくなる若者達。
そんなこんなで何度かすれ違ったりして、最終的に集合場所を京都タワー一階にして出会えたのは4時半過ぎ!



Kは6時からディナーらしいので、もはや観光はムリ。京都駅ビルの全国のラーメンが集まってるフロア(TETSUもあった!)でラーメン徳島ラーメン「東大」を食べた。

生卵使い放題だったが、暴発してジーンズに卵が付着した。着替え無いんだけど。
で、ひとまず解散。もし可能なら、また夜中抜け出してきてくれるんだって。年越し花火やろうということになった。


で、バスで宿まで向かうが、渋滞がやばい!バスもぎゅうぎゅう詰め状態で、外国人がみんな苦しんでた。

何とか宿に着き、チェックイン。とりあえず風呂に入り、ベッドに横になる。まだ9時半だったが、激しい眠気が襲ってきた。
…大晦日なのにテレビ観てない、まだ年賀状書いてない、てかKとの約束すっぽかすのか…様々な思いがぐるぐると渦巻く。しかし、負ける…。


こうして一人きりの大晦日は、呆気なく過ぎて行った……。



ふと目が覚める。Happy New Year to me.何時だろ?11時…?チェックアウトの時間過ぎとる。HAHA。
…ん?ケータイの時計をよく見ると…

12月31日午後11時!前言撤回、まだ明けてないよ!!
そういえばこの宿って清水寺近いんだよな。

…行っちゃおうかな!!


で、ホテルを抜け出して歩き出す。ちらほらと歩いている人が見えるので、何となくその人達について行ってみることに。

歩いていくと、同じ方を目指して歩いていく人の数が段々と増えはじめ、気がつくとそこは見覚えのある清水寺!
清水1
あまりに美しい雪化粧に、一瞬見違えてしまったよ。

そして雪が凍結して足元がむっちゃ滑る。


とりあえず順路を一巡します。美しい……。
清水2清水3
雪のせいで清水の舞台の先の方は立入禁止になってた。
周りの人々はみんな仲良い人と楽しそうにしていたけど、一人でいるのもそれはそれで冷静でいられていいもんだ。美しい雪の清水寺を自分のペースで心行くまで楽しめた。
清水4
さらに一人でいるということは、誰とでも一緒にいられる可能性を孕んでいるとも言える。色んな人にメールしたら、色んな人からメールが返ってきて、すごく嬉しかった!友人と一緒にいるときは他の友人とはメールしづらいもんね。



とりあえず一通り見終わって入口の辺りに戻ると、除夜の鐘の所にテレビカメラが用意されていた。鐘の辺りに近づくと、段々人だかりが出来てくる。

そして23時45分頃、一発目の除夜の鐘が鳴らされた!除夜の鐘を間近で聞くのは初めてだ。最近の除夜の鐘は108回とは決まっておらず、300円の整理券を買えば誰でも鳴らせるらしい。
中国人数名がが調子のって鳴らした後に中国語で何か叫んでた。



で、次第に周りの人々が時計を気にしはじめる。今朝はまさかこんな素敵な所で年越しをすることになるとは夢にも思ってなかったなぁ。
最後は誰かが始めたカウントダウンの大合唱で年越し!


明けましておめでとうございます。今年も色々と大目に見てやってください(笑)。



年が明けると、除夜の鐘の周りにいた人々は続々と引き返し始める。

趣ねぇなあ。雪の清水寺見て行けよ。とか思いながら、僕は清水寺2周目へ。しかし引き返すのが正解だったようだ…。
1周目とは段違いの人混み!写メ族によりせき止められる流れ。自分の意思で動くことができない!さらに、一方通行なのに、もう進めないと見限って逆流する人々も現れ、もう大混乱。

ちょっとした夜の散歩気分で来た僕は、靴下も履かず服もあまり着込んでこなかったので、ほとんど凍えてました。


何とか2周目を終え、そそくさと宿に戻り、2度目の風呂に入って、今度こそおやすみなさい。

ちなみにKは結局抜け出せなかった上、父親のいびきで眠れずに苦しい年越しを迎えたらしい。


*1日*


チェックアウトの時間ギリギリまで睡眠時間を確保。やっぱりネカフェと宿じゃ体力の回復率が違う。

で、宿を後にして再び京都観光!と思いきや、今日の分のバス一日乗車券が無いことに気づき、京都駅まで歩いて京都駅で購入することに。(しかし後にバスの中でも売っていることが判明する)

知恩院、八坂神社など、寄り道をしながらはるばる京都駅まで歩きます。


Kは今日はツアーで金閣寺と北野天満宮に行く予定らしく、金閣寺で落ち合うことに。

金閣1

雪をかぶった金閣寺の周りの池は凍っていて幻想的でした。
雪の金閣

しかしKとはまたすれ違い、金閣寺でも会えなかった。また昨日の二の舞かと思ったが、

「嵐山で待つ」

とKからメールが来た。


実は散策部は高一のときに京都旅行をした。12月25日の夜に夜行バスで新宿を発ち、12月31日の朝に新宿に戻ってきたので、今回の京都旅行は高一のときの続きのような気がして感慨深い気持ちになるのだ。


嵐山は実は高一京都旅行での思い出の地。ルート外の道(ほとんど崖)に突っ込み、リアルに命の危険を感じながら、皆で協力して結構高いところまで登ったのだ。そこから見下ろした京都の街は絶景であった。


嵐山駅に行くと、Kが手を振って迎えてくれた。高一京都旅行の思い出話をしながら渡月橋を渡ると、そこは懐かしい嵐山!清水寺といい金閣寺といいすごい人だったけど、嵐山にはほとんど人がいませんでした。やはり人々は観光地化された所を好むようだ。
しばらく歩いていると、

「あれ?ここじゃね?」
Kが言います。何となく見覚えのある景色…と思ったら、高一のときに突入した崖でした!というわけで、登ることに。


高一のときとは違って、雪のクッションがあるので落ちても死ぬことはなさそうです。でもその代わり一段登る毎に雪に手を突っ込まなければならないので凍傷の危険があった。時間があったらもっと登れたけど、途中でKがチキって進めなくなったのと、だんだん周りが暗くなってきたのとで、高一のときに登った半分くらいのところで引き返しました。それでもかなり絶景だったよ!


正規のルートに戻ってきた頃には、もう辺りは真っ暗で、手足はほとんど感覚が無くなっていたので、引き返したのは賢明な判断でした。帰り道、人気の無い嵐山からの桂川の眺めは素晴らしかった。





もう宿に泊まれる金は残っていなかったのだが、どうしても風呂に入りたかったので、銭湯に行こうという話になった。しかし、とりあえずKはディナーに行かなければならなかったので、僕はマックで待つことに。マックのポテトがこんなに旨く感じたのは初めてだった。



ケータイで京都の銭湯を探したが、正月休みのところが多く、開いているところでも正月料金で高くなっていた・・・。Kはまだディナーが済んでいないみたいだし、ネカフェに泊まるにしろあんまり早い時間に入ると料金が高くなってしまうので、とりあえずマックで時間を潰す。ちなみにこの旅、リュックサック一つという本当に最小限の荷物で来たので、暇つぶし道具は携帯以外一切無かったはずだったのだが、リュックを漁ってみると、ポケット楽典という音楽の教科書のようなものが入っていた!ので、音楽の勉強をすることにした。


勉強していると、僕の席の近くの人が、椅子に横になって堂々と眠り始めた。あ、なるほど。案外音楽の勉強も集中できるし、マックで夜を明かすというのもアリだな。と思って勉強を続ける。


しかし、深夜1時過ぎ頃から、ホームレスが続々と集まり始め、会合みたいなのを始めた。金をかけずに泊まれるところを探すという自分がしていることは、ホームレスがしていることと同じであることに気付いて居たたまれなくなり、結局マックを出てネカフェを探す旅へ。ケータイの電池も切れかけてたしね。



2キロくらい歩き回ってたらネカフェを見つけた!都会って素晴らしいね。1時まで粘ってた甲斐あって比較的低価格で泊まることができた。


*2日*



朝6時にネカフェを出てバス一日乗車券を買いに京都駅まで歩く。この途中で31日に変な外国物産店で買ったお土産を入れた袋が無くなっていることに気付いてガン萎え。ネカフェを出るときまでは確かに持っていたのに…。ネカフェに電話して確かめるも、無かったらしい。


しかし紛失プロの島田君はもはや達観しており、残念な気持ちになったときこそ客観的なデータに基づいた冷静な判断をすべきだということに気付いていたため、もう見つからないと判断して、京都駅近くの東本願寺を参拝。




その後はまた何度かすれ違いながらもKと合流、銀閣寺を見に行きました。銀閣寺といえば、高一旅行では、銀閣寺の近くのマイナーな寺で右翼の老人に捕まって10分くらい「東京は下だから」という話をされた思い出の地です。で、もちろん右翼を探したけど会えなかった。てかまだご存命なのだろうか?
で、K君が昼ごろに家族と合流して夕方の飛行機で京都を去るということだったので見送りに京都駅へ。僕も家族が2日の夜に神戸の父親の実家に来るということなので神戸に向かうことにした。

夕方神戸に着いて、おせち料理を食べながら小6のときから会っていない祖父母と会話して家族を待つ。家族と会えたときは感動的でした!もうお金の心配はしなくていいんだ!

*3日*
家族で神戸観光。もうお金の心配しなくていいんだ(二回目)。親戚の家を訪ねたらお年玉がもらえた!ありがとうございます。同い年のいとこがまだ高二だった。平和な一日だった。

*4日*
早朝の新幹線で帰宅→昼からバイト

**

いやあ、合宿後に一時帰宅しなくて良かったですよ。本当に素晴らしい経験が出来た。年越しを一人で過ごすのってどうなのかなあって思ってたけど、家族と過ごしてもどうせいつも通り何となく年越ししてしまってただろうから、逆に年越しの意味についてじっくり考えるいい機会になったよ。
何より、何も準備しなくても旅行は出来ることがわかったのが大きい。あとネカフェはあんまり早く入りすぎないこと。
約一週間の旅だったけど、パーティーがころころ変わったのが面白かった。最初はソレイユの人+全国の合唱オタク達、次はK、そして最後に家族っていうのが良かった!
まさに「放浪の旅」と言うにふさわしかった今回の旅。今度は海外でやってみたいです。

ちなみにこれを書きはじめたのが4日の朝で、6日の朝に38度発熱+節々の痛み(インフル?と思いきや病院行ったらインフルは陰性)が発症、7日の昼に解熱し書き終えた次第でございます。てか多分インフルだったんだと思うんだけど行ったほうがいいか塾長に電話で聞いたら来いって言われたんでこれからバイトですよ。年賀状まだ書き始めてもないんだけどどうしよう。

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